ある空港にて 没収騒動

先日、ある国内空港で、あやうく手荷物を没収されそうになる経験をしました。

手荷物とは、コードレスのヘアアイロンです。

リチウムイオン電池の取り外しができない小型家電の機内持ち込みはNGなのですね。

知りませんでした…

今回は、そんな私の失敗談をお伝えします。

「寝耳に水」の没収

飛行機に持ち込みが出来ない物って、空港の保安検査場の前などに張り紙がしてありますよね。

けれど、手荷物検査でひっかかった経験がないと、ほとんど注意を払わないものです。

あれはコロナ禍明けの久々の旅行を終え、帰りは飛行機に乗る予定にしていた時のことです。

手荷物には、旅先でのスタイリングに楽だからとコードレスヘアアイロンを入れていました。

もちろん、機内持ち込み不可とは知らずに。

その空港にはお土産売り場や飲食店がたくさんあり、のんびり過ごしていました。

「もう旅行も終わりだなあ…」と旅先に後ろ髪をひかれる思いで、手荷物検査場に入場。

あとは検査中の手荷物を受け取って出発ゲートへと行くのみとなりました。

ところが…

自分の荷物が出てくるのがいつもより遅いことに気づきました。

どうやら係員の人が何かを調べている様子。

電子機器とか、液体とか入っていたかなあと考えていると、

「これって、ヘアアイロン入ってます?」

と係員の人に尋ねられました。

「はい、ありますよ」

それが何か?といわんばかりに、躊躇なく答えました。

「出してもらえますか?」

と真顔の係員の人から指示を受けます。

「あ、はい。えーとこれです。充電切れちゃってますけど」

ごそごそと、のんきに荷物の中から取り出して渡しました。

係員の人はいったんそれをどこかに持っていき、再びもう一人と一緒に戻ってきました。

「このヘアアイロン、機内持ち込み不可です。バッテリーが取り外せませんので」

と言われました。

自分にとっては寝耳に水でした。

しかもその場で没収か、ヘアアイロンだけ宅配しろというではないですか!

自分でも驚いた想定外の動揺

思いがけず「没収」と言われた衝撃は小さくありませんでした。

同時に、フライトの時間が迫る焦りと、旅の疲れも重なってきました。

ああ、なぜ旅の終わりにこんな面倒なことに…

気持ちに余裕がなくなり、係員さんへの態度も表情も硬くなりました。

そしてなぜか、

「充電切れちゃってますし、機内で使えないから大丈夫かと思うのですが?」

と的外れなことも言ってしまいました。

けれどそういう問題じゃないんですよね。

冷静になって考えれば分かります。

バッテリー内蔵のコードレスヘアアイロンは火災の原因になるので機内では危険物とされています。

それでも、係員さん2人を相手にちょっとした押し問答をしてしまいました…

でも、自分のせいでフライトが遅れるのは本意ではありません。

高価な品ではないけれど、愛着がないわけではないヘアアイロン。

どうしよう…

結局、「宅配します。」と不愛想に答えました。

すると係員さんに連れられ保安検査場から逆戻りすることに。

幸い空港内の宅配カウンターは混んでおらず、すぐに手続をすることができました。

送料880円。

高額ではないけれど、思わぬ出費にがっくり。

でもフライト時間も迫る中、そんなこと言ってる場合じゃない!

泣く泣くヘアアイロンだけ送り出し、自分はダッシュで出発ゲートへ。

フライトには間に合いました。

そして数日後、ヘアアイロンも無事、手元に戻りました。

冷静になって調べてみたら…

改めてヘアアイロン没収の件を調べてみると、ネット記事やブログで注意喚起が出ています。

最近はテロ対策もあり、手荷物検査は厳しくなっているのですね。

また、自分よりずっと高価なヘアアイロンを没収されてしまった体験談も目にしました。

飛行機の利用が多い旅行客には、こんなことはもはや常識なのかもしれません。

けれど、私のようにたまにしか飛行機に乗らない客への周知はそれほど進んでいない気もしています。

もちろん今回のことは大反省、今後の教訓としたいと思っています。

けれど旅行前に気づける方法って、もっと何かないものでしょうか…?

その旅行は、訪問地もホテルも素晴らしく、地元のグルメも堪能でき…とパーフェクトに近かっただけに、終盤に思わぬ残念な経験をしてしまいました。

旅を楽しんでいる人に、できるだけ私のような経験はしてほしくありません。

その一方で、今後も同じような落とし穴にはまってしまう人もまだまだいる気がします。

今回の苦い失敗談が旅するどなたかのお役に立てれば、と願っています。

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